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著作隣接権とは

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著作隣接権とは

実演家、レコード製作者、放送事業者、有線放送事業者に 認められる権利。本来著作物の創作者ではないが、著作物の伝達に関して重要な役割を果たしているため、著作権とは別にこれら4者に著作隣接権として権利を 与え、保護を図っています。出版者、データベース事業者などにも著作隣接権を与えてはとの議論があるが現在のところは前述の4者のみです。

  実演家の
権利
レコード製作者の
権利
放送事業者の
権利
権利の対象 著作物を演じる歌手や俳優等 レコードに音を最初に固定した人 放送を業として行う人
権利取得の要件 不要。実演やレコードに音を固定、放送をした時点で自動的に取得
権利の存続(保護)期間 実演後50年 レコード発行後50年(音の最初の固定後50年以内に発行されなかった時は音の最初の固定後50年) 放送後50年

 

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実演家

実演とは「著作物を演劇的に演じ、舞い、演奏し、歌い、口述し、朗詠し、又はその他の方法により演ずること」を指す(2条1項3号)
保護される実演は原則としては著作物を演じる場合であるが手品、曲芸などの著作物で無い場合も芸能的な性質を有するものは実演として保護される。(スポーツ選手のプレーは実演に含まれない)

実演家に与えられる権利

実演家の権利実演家人格権 氏名表示権(90条の2)
同一性保持権(90条の3)
財産権 録音権・録画権(91条)
放送権・有線放送権(92条)
送信可能化権(92条の2)
商業用レコードの二次使用料請求権(95条)
譲渡権(95条の2)
商業用レコードの貸与権・報酬請求権(95条の3)

実演家人格権

氏名表示権と同一性保持権により構成される。著作者人格権と比べると公表権に相当するものが認められていない。これは通常、実演が公表されることを前提にしていることもあり権利を与える必要性が少ないためです。
またこの人格権は一身専属のため、他人に譲渡できないし、相続することも出来ません。

1.氏名表示権
実演の公衆への提供又は提示に際して、実演家の氏名又は芸名その他氏名に代えて用いられるものを実演家名として表示する、もしくは表示しない権利。歌手がCDに自分の名前を表示するよう求めたり、俳優がドラマの最後に自分の芸名を表示するよう求める権利。
ただし、
  1. 実演を利用する者は、実演家の別段の意思表示がない限り、すでに表示されたところに従って実演家名を表示することが出来る。
  2. 一定の場合には氏名 表示を省略できる
  3. 情報公開に伴う実演家名の表示に関する規定が著作者の氏名表示権に準じて定められている(実演家名の省略など)。
なお2.は実演の利用の目的および態様に照らし、実演家がその実演の実演家であると主張する利益を害する恐れが無いと認められるとき、又は公正な慣行に反しない時となっているためどちらかの条件を満たせばよいこととなり、著作者の氏名表示権と比べると緩やかな要件といえる。
2.同一性保持権
実演家の名誉又は声望を害する実演の変更、切除その他の改変を禁止しうる権利。
著作者に認められている同一性保持権との相違は、著作者は「意に反する」改変を禁止しうるのに対し、実演家の場合は「名誉又は声望を害する」改変となっている点であり、著作者のそれが主観的な判断が尊重され、行使が容易なのに対し、実演家の同一性保持権は社会的な評価を判断基準とすることによって客観性を高め、権利行使に制限をかけている。
これは実務上、実演家の実演はテレビ放送でのカットや編集などして利用することが多いことによる。
また例外として実演の性質並びにその利用の目的態様に照らし、?やむをえないと認められる改変(機器ん性能などにより映像や音声などを正確に伝達できない場合など)、又は?公正な慣行に反しない改変(テレビでの映画放送で放送時間のため一部をカットする場合など)については同一性保持権を適用できない。

財産権

1.録音権・録画権
著作者で言う複製権に相当する権利。ただし、録音と録画に限定されていて、写真撮影などには適用されない。また生の実演に限らないので、録音・録画されている実演の複製も含まれるためCDのダビングなどにも権利が及ぶ。
ただし大きな例外として実演家の許諾を得て映画の著作物録音・録画された実演については、これを録音物に録音する場合(映画のサントラ)を除き、録音権・録 画権を適用しない(91条2項)となっている。つまり映画に出演した俳優は映画の著作物がDVD化されるときには権利が行使できない。
これは映画の円滑な利用を確保するために導入された措置で、「ワンチャンス主義」と呼ばれている。このため俳優などの実演家がDVD化などの2次利用に権利を及ぼすためには出演時などの契約で別途取り決めをしておく必要がある。
2.放送権・有線放送権
実演の放送・有線放送についての権利。生放送・録画放送(テレビ中継、録画中継含む)に関わらず実演を放送・有線放送する場合にはこの権利が適用されるため実演家の許諾が必要となる。
ただし、
  1. 放送を受信して同時に有線放送する場合(同時再送信)ただし一旦放送を録音・録画する場合は除く
  2. 録音・録画につき実演家の許諾を得て作成された固定物を用いて放送・有線放送する場合や映画の著作物に録音・録画された実演を放送・有線放送する場合には 実演家の録音・録画権は及ばない。また放送事業者は実演家から包装の許諾を得た場合、放送のため録音・録画する場合には別途許諾を取り直す必要は無く、再放送やキー局がネット局に実演家の許諾を得た放送番組の供給をする場合にも再度許諾を得る必要は無い。(ただし報酬支払義務は生じます)
3.送信可能化権
著作権者の権利で言う公衆送信権に当たるもの。ただし、送信の前段階に対する許諾のみである点で公衆送信権と異なる。
例外として
  1. 録画につき実演家の許諾を得て録画されている実演の送信可能化について(録音が含まれていないので楽曲のネット配信などは送信可能化権が働く)
  2. 映画の著作物に録音・録画された実演を送信可能化することには送信可能化権は適用されない
4.商業用レコードの二次使用料請求権
商業用レコードとは市販を目的としたレコードの複製物でCDなどのことである。
録音物による放送・有線放送については放送権・有線放送権が適用されず、放送事業者は実演家に許諾を得る必要は無いが、二次使用料を支払わなければならない。この二次使用料は文化庁長官の指定団体(日本芸能実演家団体協議会)を通じて徴収され、実演家に分配される。
5.譲渡権
実演家はその実演の録音・録画物の譲渡に関して排他的な権利を持つ。
ただし
  1. 録画につき実演家の許諾を得て録画されている実演
  2. 映画の著作物に録音・録画された実演については譲渡権は適用されない。また譲渡権は適法に譲渡されたときはそれ以降の譲渡に対して権利を主張できない。(権利の消尽)
6.商業用レコードの貸与権・報酬請求権
商業用レコードの公衆への貸与について許諾を与える権利。
ただし貸与権は商業用レコードに限定されていて、ビデオやDVD等の視聴覚的実演には権利が付与されていない。更に貸与権は、当該商業用レコードが最初に発売された日から1年間経過した時点で消滅する。その後は貸レコード業者(CDレンタル業者)に対する報酬請求権に変わる。つまり実演家の権利は発売後1年間の許諾権と49年間の報酬請求権からなる。この報酬請求権は文化庁長官の指定団体(日本芸能実演家団体協議会)が徴収して実演家に分配する。

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レコード製作者

実演とは「著作物を演劇的に演じ、舞い、演奏し、歌い、口述し、朗詠し、又はその他の方法により演ずること」を指す(2条1項3号)
保護される実演は原則としては著作物を演じる場合であるが手品、曲芸などの著作物で無い場合も芸能的な性質を有するものは実演として保護される。(スポーツ選手のプレーは実演に含まれない)

レコードとは蓄音機用音盤、録音テープその他のものに音を固定したもの(2条1項5号)である。
レコード製作者とはレコードに固定されている音を最初に固定した者であり、音楽業界では最初の固定物を「原盤」といい、この原盤を製作したもののことであ る。つまり音楽出版者が原盤を制作し、レコード会社に提供しているような場合は、音楽出版者が著作権法上のレコード製作者となる。

レコード作者の権利 複製権
送信可能化権
商業用レコードの二次使用料請求権
譲渡権
商業用レコードの貸与権・報酬請求権

 

1.複製権
録音に関する許諾権。CDやDVDの音楽からのコピー、ダビングに対する権利
2.送信可能化権
実演家の権利と同様に公衆送信の前段階であるアップロードなどの送信可能化に対する許諾権。
3.商業用レコードの二次使用料請求権
レコード製作者には放送権・有線放送権はない。しかし放送事業者が商業用レコードを用いて放送・有線放送したときに放送事業者はレコード製作者に二次使用料 を支払わなければならない。これも実演家と同じように文化庁長官の指定した団体(レコード協会)を通じて徴収された後分配される。
4.譲渡権
著作権の場合と同様に最初の譲渡により権利が消える(権利の消尽)
5.商業用レコードの貸与権・報酬請求権
商業用レコードを公衆へ貸与することを許諾する権利。
貸与権は商業用レコード発売後1年で消滅し、報酬請求権に変わる。
実演家の場合と同様に発売後1年間の許諾権と49年間の報酬請求権によって構成される。報酬請求権は文化庁長官の指定する団体(日本レコード協会)により徴収され、分配される。

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放送事業者

放送とは「公衆送信のうち、公衆によって同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う無線通信の送信」と定義されている。NHKや民放各局、BS、CSなどの放送局を指す。
また、保護されるのは放送という行為であって、放送される番組などの内容は別途著作物であれば著作権で保護される。

放送事業者の権利 複製権
再放送権・有線放送権
送信可能化権
テレビジョン放送の伝達権

1.複製権
放送事業者は、その放送又は放送を受信して行う有線放送を受信して、その放送に係わる音又は映像を録音、録画、又は写真その他これに類似する方法により複製することについての許諾権を持つ。
2.再放送権・有線放送権
放送を受信して更に放送すること(同時再放送)及び放送を受信して有線放送すること(同時再送信)についての権利。
3.送信可能化権
放送を受信して行う送信可能化、又は放送を受信して行う有線放送(同時再送信)をを受信して行う送信可能化権を持つ。公衆送信の前段階であるアップロードに対する権利。
4.テレビジョン放送の伝達権
テレビジョン放送又はこれを受信して行う有線放送を受信して、映像を拡大する特別の装置(プロジェクターや大型画面)を用いて放送を公に伝達する権利。
著作者の公の伝達権(23条2項)に類する権利であるが、テレビ放送に限られている点で異なる。また、通常の家庭用テレビに関してはこの権利は適用されない。

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有線放送事業者

有線放送とは「公衆送信のうち、公衆によっ て同一内容の送信が同時に受信されることを目的として行う有線電気通信の送信」であり、有線放送事業者とはケーブルテレビ事業者や、有線音楽放送事業者を 指す。また放送と同じで有線放送という行為が保護の対象であり。番組の内容は保護の対象ではない。

有線放送事業者の権利 複製権
放送権・最有線放送権
送信可能化権
有線テレビジョン放送の伝達権


有線放送事業者の権利に関してはほぼ放送事業者と同じ。

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